前兵庫県知事斎藤氏に思うこと…

2024.09.30

現在,日本中を賑わせている前兵庫県知事斎藤氏について,一人の兵庫県民として,感ずることを記します…

09/19に兵庫県議員86名全員一致で,斎藤知事の不信任案が可決されました。斎藤知事は知事を失職し,09/26に県民に信を問う知事選挙に出馬することを表明しました。今回の問題点は,大まかに言うと次の2点です。

① 斎藤前知事のパワハラ・不正を告発した県民局長が,公益通報者保護法の対象者に該当するかどうか。

② 「阪神・オリックスの優勝パレードの寄付金集めのため、金融機関に補助金を不正にキックバックさせた。」という疑惑が,斎藤氏にかけられている。

①について 斎藤氏は「誹謗中傷性が高く,公益通報者保護法に定める公益通報者ではない。」と主張し続けている。一方,百条委員会に出席した公益通報に詳しい上智大学の奥山教授は,「結果に文書には,法的に保護されるべき公益通報が含まれていることが明らかになっているので,知事らの振る舞いは,公益通報者保護法に違反すると考える。」と述べている。斎藤知事の主張は,該当者であるがゆえの発言であるが,専門家が違反であると述べている以上,斎藤知事を被告とした法廷の場で,第三者である裁判所が判断を下すことが必要である。この結果,公益通報と誹謗中傷の違いを多くの人が認識するようになり,より公益通報者が守られる社会となっていくでしょう。

②については,東京都の男性が9月2日に,「斎藤知事と片山前副知事の行為が,背任にあたる。」として,大阪地検特捜部に刑事告発状を提出している状態です。大阪地裁は速やかに対応し,この問題を調査・解明することを切に望んでいます。

(私見1)

100条委員会で,「死をもって告発状を残している懲戒処分を受けた県民局長に対して,道義的責任を感じないのか?」という質問に対して,「道義的責任の意味が,分からない。」と斎藤知事は答えています。この斎藤知事の答弁に,戸惑いからくる不安を感じたのは,私だけでしょうか?

(私見2)

2023年11月に,斎藤氏は「公務多忙のために,運転免許証の更新に便宜を図ってほしい」と兵庫県警に申し出て,特別な更新を受けています。免許証更新という私的な行為に,公的な立場を利用する斎藤氏に,公私混同もいい加減にしてほしいと感じています。

(私見3)

「自分のとった今までの行動と判断には,間違いがなかった。」と主張し続ける斎藤氏を見ていて,彼が何を言うとも,逆に私の心の中に疑う気持ちが動くのを感じています。孔子が言うように,「政治家は,民心なくば立たず。」です。

11月の兵庫県知事選挙は,斎藤氏に兵庫の民心があるかどうかが問われる,興味深い選挙となりました。