2学期が始まって

2023.09.04

8月の下旬に,立て続けに3人の生徒(小学生1人,中学生2人)からが,「もうすぐ2学期が始まるが,学校に行きたくない」という声を聞きました。

自分を振り返ると,夏休みの後半には,友達と再会できるので早く学校が始まってほしいと思っていたことを思い出します。当時は家で遊べる環境がなく,学校で友達と遊べることが嬉しく,楽しかったのです。また,友だちから自分が知らない情報を得られることも,学校ならではのことでした。現在は,ゲームがあれば家でも一人で十分遊べるし,SNSで知らない情報も溢れるほど向こうからやってくる,夏休み中でもメール交換で友達と交流できる,などわれわれの時代とは比べ物にならないぐらい社会環境が変わってしまっているので,冒頭の生徒の発言も十分理解できます。

ある意味,仕方のないことですが,子どもの不登校が増えるのは,夏休みなどの長期休業明けであることを知ってからは,「夏休み明けに,学校に行きたくない」という生徒を少しでも減らしたいと,かねがね思い続けています。

そのために,現在も続けている行動を一つご紹介します。それは,子どもと再会したとき,「最近学校であった楽しかったことを教えてください。」と問いかけています。学校に楽しいことがあれば,学校に行きたいという気持ちが生まれるに違いまれません。中には,「学校に楽しいことなんてないよ。」という生徒もいますが,どの社会も楽しいこともあれば,楽しくないこともあるのが,世の常です。ただ,楽しくないことに目を奪われて,楽しいことに気づいていないのです。楽しいことに目を向ける習慣作りの一つが,「最近学校であった楽しかったことを教えてください。」と問いかけなのです。続けていると,笑顔でぽつぽつと楽しかったことを話す生徒が出て来るのです。結構,気に入って続けています。 いいことに目を向けることは,大人になっても大切なメンタリティです。共感頂ける方は,ぜひお試しくださいませ。