2023.09.11
8月,今年お預かりしている大学受験生の志望大学入試の過去問題を解き,今後の受験対策を検討する機会を頂きました。そのときに,黒澤が感じたことをお裾分けいさせて頂きます。
多くの人は,数学事項を理解していれば,テストで点を取れると思っているようですが,実はそうではありません。例えば,120分の入試問題を150分で解けば,90%以上の人の得点がアップします。大学入試のように時間が決められたテストでは,数学的内容を使って,時間内に処理する能力が試されているのです。要は,テストで得点を取るためには,テキパキと処理する能力が必要なのです。また,理解している内容を含む問題を残さず解ければ,点の取りこぼしはありません。大学入試で目標得点を超えるためには,数学的事項を理解した上で,「テキパキと処理する」ことと「取りこぼしを最小にする」ことが必要なのです。この2つのスキルは,教わることではなく,自らが気付くことで身につきます。学習に主体的に取り組む生徒が,これらのスキルを身に着ける,とも言えます。
大学入試だけでなく学校のテストでも,「時間内に処理する」ことと「取りこぼしを減らす」ことは,大切です。要は,日頃から子どもが学習に主体的に取り組む姿勢を育てておく必要があるのです。この主体性は,短期間で育まれるものではなく,保護者や指導者が,子どものゴールを信じ,気長に伴に歩む気持ちを持って,長期にわたって穏やかに見守ることから育ってきます。逆に,強く怒ったり,恐怖心を煽ったり,無理やりやらせていては,学習への主体性は育ちにくいことを心に留めておいてください。この意味で,主体性を育てる私のコツは,「さりげなく,ヒツコク」なのです。