日大アメフト部大麻事件で思うこと

2023.12.04

日本大学は,アメフト部員3人の逮捕と1人の書類送検を受け,11/28にアメフト部の廃部を部員たちにメールで報告していました。12/01の公判では,逮捕された3年K君は「部内では,10人程度が使っていたと思う」と供述しています。ということは,アメフト部の大麻使用の全貌が解明されていない中で,日大は廃部を決定したのでした。大学が事件の全貌を社会的に解明する過程で,アメフト部員一人一人が自分のおかれている状況を知ることで,主体的に次の人生に向けてスタートが切れるのです。この意味で,日大は部員の立場を全く考慮していない大学といえるのです。

5年前の「日大アメフト部悪質タックル事件」のとき,テレビ・youtubeはこのタックルの当事者である宮川君の映像を何度も放映し続けました。これに対し,アメフト部のコーチ・部長・学長・理事長は無言を貫き,一切の会見を開きませんでした。これに痺れを切らした宮川君が,勇気をもって社会に対して単独会見を開きました。その結果,宮川君の誠実さと勇気がマスコミに高評価を受けた後,しばらくしてコーチ・監督・学長が重い口を開いたのです。保身のためとしか思えない彼らの会見を見て,当時の日大は,大学を守ることはするが,生徒を守る気は一切ないと,私は感じました。5年前のタックル事件と今回の大麻事件の対応から「日大は,生徒ことを全く考慮しない大学である」ということが,社会に印象付けられたことでしょう。

アメフト部の生徒達の未来が,明るく開けることを祈りながらも,日大はとても生徒に進学を進めたい大学ではないと,再確認した黒澤でした。