正しさを求めすぎると……

2023.06.26

先週,子どもと接して感じたことです。

教育のベースが信頼関係である,と常々言い続けている黒澤が,先週子どもとの信頼関係を危うくする状況に陥りました。原因は,正しさを求め過ぎたことです。教師をしていた20代後半に,正しさだけで子どもと接していた私のクラスが,学級崩壊したことで懲りていたはずなのに…。今回は,早い段階で気づき,事なきを得ました。

多くの人々がトラブルを少なくし,気持ちよく生活するためには,正しさは欠くことができない社会的価値観であることは,間違いのない事実です。しかし,親しい人間関係の真ん中に正しさの価値観だけを置き,相手の間違い(欠点)を探してしまった結果,相手は「自分のいいところを見てくれない」,「文句ばかり言う」,ひいては「自分の存在を否定された」なんて感じてしまうのです。 

親と子どもの関係においても,同じ傾向を感じます。お母さんが余りにも正しさだけで子どもに接すると,「お母さん,起こってばっかり!」,「どうして褒めてくれないの?」,「お母さんなんか,大嫌い!」なんて,子どもは感じてしまうのです。

昔の人は,「3つ褒めて,1つ貶(けな)す」と言っています。まずは,「子ども(相手)の良いところを3つ探し,それを褒めること」をやってみようではありませんか。