2024.03.04
先週,かつて教育相談をさせて頂いたM君が,教員採用試験合格の報告に,オフィスを訪れました。
当時,M君は学校の指導とそりが合わず,教師とのトラブルや授業放棄など,なかなか学業に専念できない状態でした。保護者は子どもの将来に不安を感じ,何度も教育相談されたことを思い出します。M君と初めて合ったとき,優しく笑顔の素敵でエネルギー溢れる一方,話す(思いを伝える)のが苦手な生徒であるというのが私の第一印象でした。M君に対しては,「彼を否定することなく気長に彼の話を聴き,彼の主体性を尊重し育てることこと」,「彼からの質問については,誠実に答えること」を意識したことを思い出します。
当時のことをM君に聴くと,あまり覚えていないが,気持ちを上手く表現できなくて,反抗という形をとっていたように思う,とのことでした。あの反抗期のころ,学年が変わるとき,M君の話をよく聴いてくれる先生が担任なり,学校での彼の行動が一変した,と話してくれた。
M君の状況は,エネルギーに溢れ心優しい生徒には起こりえる可能性があるように感じます。このような生徒には,生徒を変えようという外的な力でなく,生徒の気持ちを聴く大人が必要なのです。このような大人が1人いるだけで,生徒は救われ変われる,ということを再確認いたしました。
今回は,喜びのお裾分(すそわ)けでした。